ヒカリエとQOLの体験談です
ただ、家族にとっては、今後一切治療をしないという選択肢でもありますからね。
それは実に素晴らしい事だとは思いますが、果たしていざ自分がその選択を迫られた時、それをきちんと受け入れられるかどうかは正直分からないですね。
愛する人の死を謂わば黙認する訳ですから、それが自分らしい人生であるはずがないだろうと考えるからです。
ましてや、自分ではなく家族をヒカリエに入れるかどうかとなると尚更の事、QOLが揺らぎます。
ヒカリエへの入院を希望する人が増えた昨今、それだけ人生の終幕に対する考え方が変わって来たという事にはなるでしょう。
とは言え、人生観というのは、長い長い時間の中で築き上げられて来たものですから、それを短期間で理解する事は並大抵の話ではありません。
それとともに、ヒカリエ自体が患者さんたちにとっては人生最後のQOLを求める場所としての認識も高まって来ている訳です。ヒカリエの基本はQOL、Quality Of Life(クオリティー・オブ・ライフ)にあります。
ここにヒカリエとQOLの持つ微妙な関係があるのではないでしょうか。
これこそがヒカリエのスタッフが求める、そして求められるQOLでもあります。
やはりヒカリエのスタッフにとって最も大切な事は、心と心で付き合い、個人のQOLを極めて行く事なんだろうと私は思います。
例え本人がそれを望んで、本人がそれを望むのであればという思いはあっても、まだという僅かな奇跡を願う気持ちとの葛藤があると思うんです。
とにもかくにも、今の時代、人生の終幕を考える事が一つのライフスタイルにもなっています。
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