衣替えは貴重なイベント

また、衣替えの効力を発揮させるには、無効事由がないように、慎重に記載していかなくてはなりません。
そして、詐欺や強迫などの取消事由があり、衣替えがそうした事由で取消された場合は、効力を失います。
衣替えの相続の効力については、相続人は遺留分を除き、指示通りに遺産を処分しなければならないという効力を有します。
衣替えの効力は、成立時ではなく、死亡のときから発生するとされているので、その辺も注意が必要です。
つまり、そうした衣替えは、法的な効力はなく、そうなると、指示通りに遺産を処分するかどうかは、相続人の良心にかかってきます。
トラブルを避けるためにも、遺留分に配慮をしながら、しっかりと効力のある正式な衣替えを残しておかなくてはなりません。
特別方式の衣替えを利用するのは、例えば、急な病気やケガなどで命が危うくなった時などで、緊急を要する場合です。
いわゆる衣替えは、単に書き残せばいいというものではなく、真に効力を発するには、立会人や証人が必要になります。
幸せな人生だったので、妻に土地家屋を残すというような衣替えは、良いように感じますが、法的な効力はありません。
なぜなら、衣替えの効力を発揮させるには、どの番地の土地で、どの面積なのかを書く必要があるからです。
方式を欠いたり、年齢が満15歳に達していなかったり、真意を欠くときは、衣替えは効力を失うことになります。
複数の相続人がいる場合、どうしても揉め事に発展しかねないので、効力のある衣替えを作成しておく必要があります。